記述は2012年1月現在。
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登場:1983年 運用終了:2012年 在籍:
旧型電車の最後の働き場であった飯田線の、近代化のために導入。2両単位のミニ編成で、同世代の105系とともに、地方ローカル電車の方向性を示したものといえます。両運転台化され、単行運転できるものも。
105系がオールロングなのに対して、119系はセミクロスシート。そのおかげで、変化に富む飯田線の車窓を十分楽しむことができました。
JR東海は、313系の大量投入により、国鉄時代電車の置き換えを進め、119系は2012年春をもって引退。一部は改造の上、えちぜん鉄道に譲渡されました。
登場:1987年 在籍:
四国の高松近郊の電化にあわせ投入。ステンレス車体、セミクロスシートで、2両が基本。119系のステンレス版という感じですが、国鉄末期の逼迫財政を反映して、廃車発生品の流用も多いとのこと。
現在でも予讃線の高松口、および土讃線の電化区間での運用が中心。快速「サンポート」としても走ります。ただし瀬戸大橋を渡ることはなく、運用は四国内限定です。
登場:1985年 在籍:
113系の後継として国鉄末期に登場したステンレス車両。関東・東海エリアを中心に、広く活躍してきました。正面は当時流行りのパンダ顔ですが、オレンジと緑の「湘南色」帯が、伝統を継承しています。東京口ではグリーン車を挟んだ長大編成ともなっていました。東日本エリアでは最近、首都圏の車両の世代交代に伴い、地方路線への転出が進んでいます。
113系と比べると、車内は格段に明るく開放的。後発の311系(東海)は、この211系の流れを色濃く反映しています。また、215系(東日本)、221系(西日本)なども211系の機構をベースとしており、JR初期の車両開発に大きな影響を及ぼした車両です。
近郊形ながらロングシートの車両が多く、中京地区では通勤形のような使われ方をしています。
登場:1987年 在籍:
211系の2ドア版。瀬戸大橋線開通(1987)にあわせ、快速「マリンライナー」用に登場。先頭にパノラマグリーン車をつないでいました。2003年10月に新型の223系5000番台+5000系に置き換えられ、グリーン車は廃車、普通車は2両編成のワンマン対応車、もしくは3両編成に改造されました。
東海エリアにも関西線用に投入され、211系と同様、湘南色の帯をまとい、2両編成を組みます。関西線・中央本線の名古屋口で使用されますが、3ドアの313系などの増備に伴い、ラッシュ時以外はあまり出番がなくなっているようです。
登場:2000年 在籍:
JR東日本が首都圏の路線に投入を続けている電車。209系によって確立された省エネ・省コスト・大量生産の車両開発を発展させ、従来の103系などに代表される通勤形と、113系などに代表される近郊形の両方を兼ねる車両となっています。
通勤向けでは、山手線や総武線などに投入。ラッシュ時には座席を折りたためる6ドア車が含まれています。東海道・東北・高崎線、湘南新宿ラインなどで使用される近郊タイプは、湘南色(オレンジ+緑)の帯をまとい、セミクロスシートや二階建てグリーン車を組み込んでいます。一部JR東海区間にも乗り入れます(沼津、山北まで)。
この車両の増備に伴い、JR東日本管内の103系はほぼ全廃。113系、115系も首都圏の幹線系統から撤退しました。
登場:1986年 在籍:
急行形であった471系などの車体を更新して作られた車両で、北陸本線で走る。80年代の地方幹線向け新製・改造車両に一般的だった、デッキなし2扉・セミクロスシートを採用。北陸475系・419系と同様、白地に青ライン塗装で、3両編成が基本。
デッキそのままの475系、583系改造の不自然構造の419系と比べて近郊輸送向きの車両で、福井〜金沢〜富山の都市間での使用が多かった。近年は521系の増備に伴い、主に金沢以東で運用。
登場:2006年 在籍:
北陸線・湖西線の敦賀以南直流化にあわせて投入された車両。普通列車用の交直流電車としては、JR西日本初の新車です。新たに直流化された区間を走行するのは、この521系と223系(新快速の乗り入れ)、125系(小浜線と共通)。従来同区間を走っていた419系、475系を駆逐し、大幅な世代交代となりました。
521系の車両の内外装は223系とほぼ共通。2両編成単位で、近い将来のワンマン運転を想定しているらしく、運転席部に運賃表示器(福井〜米原・近江今津間)がすでに設けられています。当初は福井県・滋賀県の出資により製造された車両であったためか、運用が福井以南に限定されていましたが、その後増備され、2010年3月からは金沢まで拡大しています。現在の運用区間は、米原〜津幡・近江今津〜近江塩津間。2012年春には、富山県内でも運用開始。
登場:1983年 在籍:
九州に導入された交流専用近郊電車。2扉、2連という地方路線向きのミニ編成。試作的意味合いが強く、また国鉄末期の財政難から、制作されたのは8両にとどまりました。
宮崎空港線開業により、そのアクセス列車としての任に就くべく改造を受け、赤いボディ、そしてカラフルな内装と、JR九州お得意のハデハデスタイルに。座席は黒基調のセミクロスですが、クロス部はリクライニングシート。ロングシート部にまでヘッドレストが付いていたのには驚きでした。
登場:1983年 運用終了:1998年 在籍:
余剰になった寝台電車581,583系を改造したローカル用電車。北陸の419系が交直両用なのに対し、715系は交流専用となり、東北および北九州に配属されました。
幅の狭い折り戸、そして客室内は最低限の改造で不自然な構造、上中段ベッドも格納されたままの姿で、いかにも間に合わせ的な車両でした。それでも結局15年にわたり使用され、1998年に引退。
登場:1985年 在籍:
急行車両の部品流用で造られた近郊形電車。413系の交流専用版。東北(常磐線北部区間)と九州(鹿児島エリア等)に在籍しました。
東北向けが3両編成に対し、九州向けは2両。セミクロスシートで、姿かたちは北陸の413系や九州向け713系とよく似ていますが、下写真に写っている車両は、側窓間のすきまが広くなっているのが特徴です。東北車は運用離脱、九州車はワンマン対応。基本的に2扉ですが、九州の1編成は急行形の457系の中間に両開き扉を設けた変則的な3扉車でした(既に運用離脱)。
登場:1990年 在籍:
東北本線仙台エリアを中心に、仙山線でも走る。2両単位。車体はステンレスで、211系を踏襲していますが、足回りは急行車両の流用。座席はやや安っぽく見える造りですが、セミクロスで、開放的。
山形新幹線開業に伴って標準軌化(新幹線と同じ幅に広げた)された奥羽本線には、完全新車の719系が投入されました。
登場:1988年 在籍:
JR北海道が、札幌近郊用として登場させた電車。最高速度130km/hを誇ります。3ドアですが、中間扉部を含めてそれぞれにデッキを備えるため、客室は半室構造となっています。座席はクロスシート。
新千歳空港と札幌を結ぶ快速「エアポート」には、主にこの721系が使用されます。すなわち、空路北海道に到着した人が最初に乗る列車であり、いわば「北海道の顔」の役を担う車両です。このため快速ながら、6両編成中の4号車にハイグレード座席「uシート」を用いた指定席車両が連結されています。
登場:1989年 在籍:
JR九州としては初の近郊形電車。福岡エリアの鹿児島本線を中心に、快速・普通として走ります。4両編成が基本で、813系との併結もあります。
車体はステンレスで、座席はセミクロス。JR九州が奇抜な車両デザインに走る以前の作であるため、国鉄世代の211系スタイルを引きずり、まだおとなしめな印象ですが、それでも赤と青のアクセントが目を引き、以後のデザイン重視路線を予期させるものがあります。
登場:1994年 在籍:
811系とともに鹿児島本線を中心に九州北部で運用され、811系との併結も行われます。車体はステンレス、編成は3両単位で、転換クロスシート。走行性能・居住性とも高いものを持ちます。
先頭部は赤と黒で塗り分けられ、車内もデザイン重視。黒塗装の「福北ゆたか線」(筑豊線、篠栗線)用車両も存在します。
登場:1999年 在籍:
豊肥本線熊本〜肥後大津間電化と時を同じくして登場。後発の817系とともに、九州の地方電化路線の老朽車置き換えと合理化を目指したもの。815系は2両編成のワンマン運転が基本で、走りはパワフル。
車体はアルミ合金製となりましたが、外装は813系と似ていて、赤と黒のアクセントを配しています。車内はロングシート。原色多用で座席は黒。UVカットの施された大きな一枚物の側窓が特徴的。現在、熊本・大分エリアの鹿児島・豊肥・日豊線で主力を担います。
登場:2001年 在籍:
815系と同様の二両編成ワンマン対応車両ですが、座席が転換クロスシート。革張りクッションつきの木製座席が並ぶ有様には、最初驚かされます。
電化された福北ゆたか線や、長崎・鹿児島エリアにおいて普通列車に使用されています。先頭部は黒一色。アルミ製の車体です。
登場:1990年 在籍:
JR四国が電化区間拡大に伴い導入。3扉ステンレス車体で、クロスシートとロングシートを、中央扉を境に左右入れ違いに配置しているのが特徴(これは四国の1000形気動車と同じ)。片運転台車と両運転台車がありますが、JRが開発した電車の中で1両運転を前提としたものとなると、このほかでは西日本の125系くらいのものです。
四国の電化区間全域(瀬戸大橋線除く)で走行しますが、予讃線では短編成を生かしたワンマン運転も。駅間ではパワフルな走りをみせてくれます。