電化進捗6(黒田庄→谷川)

 

  記載の情報は各項の日付時点でのもので、記述は下り(加古川→谷川)の方向を基準にしています。写真はサムネイルで、クリックすると拡大写真をご覧になれます。

加古川→→厄神→→粟生→→社町→→西脇市→→黒田庄→→谷川

 

5.西脇市〜黒田庄

黒田庄→本黒田
02.12.13

  黒田庄の町を抜けると、直線区間へ。訪問時、この付近の踏み切りで何か工事をしていました。

03.9.15

  途中(直線区間に入るあたり)から、架線柱にアームがついていました。添え木がしてあったことから、設置後間もなかったのでしょう。本黒田手前からは、架線が張ってありました。

04.7.12

  架線張り完了。この直線区間では、スピードを出そうと思えば出せそうですが、特に西脇市以北の区間では、保線のための負担を極力減らそうとの意図が見えるだけに、あえて今以上のスピードアップはしないのでは・・・

18.本黒田 (ほんくろだ)
02.12.13

  もともと無人駅仕様の、待合室のみの小さな駅舎です。ホームは1面1線。

  ホームには花の植わった真新しいプランターが設置されており、「JR加古川線300万人乗車大作戦」の文字が。これは駅の環境美化を目指した「駅花かざり事業」によるものです。花を植えることが利用者増に直結することはないにせよ、こうした草の根的な運動は大事にしてほしいものです。

 駅舎

 「300万人作戦」のプランター。

03.9.15

  架線が張られ、こんな小さな駅にも電車が来るようになるのか・・と不思議な気分に。「300万人作戦」プランターの花は枯れ、雑草が生えていました。

  なお、掲示板のトトロさんからの情報によると、工事に先立って駅本屋の一部が切り取られたのだそうです。ホームのかさ上げ工事に備えてのものでしょう。

 架線が張られたが、左側から木枝が迫る。

 ・・・(哀)

04.7.12

  改札を入ったところに新たなひさしとスロープ設置。ホームには柵が設置され、外としっかり区切られる格好に。ホームのプランターはなくなりましたが、駅舎の外側は依然手入れがなされています。

 駅舎前には、ささやかながら花が咲く。

 ここもホームは2両分。

本黒田→船町口
02.12.13

 引き続き加古川東岸を北上。平地部が狭まって山が迫り、線路は林の中へ.木々が線路の至近距離に迫りますが、そんな区間にも架線柱が設置されています。

03.9.15

  この区間は、全面的に架線設置済み。なお、船町口手前に、3つ目の25km/h制限地点があります。

19.船町口 (ふなまちぐち)
02.12.13

  駅舎(?)はコンクリートの壁みたいで、ホームも裏山にまぎれて存在感のない駅。道路沿いにあるにもかかわらず、一度は気づかずに通り過ぎてしまいました。もともとの花壇に加えて、300万人キャンペーンのプランターも設置されていました。

 駅舎(?)

 ひっそりとしたホーム。

03.9.15

  今回改めて見ると、駅舎(待合室)は公園のトイレのような安っぽい造りですが、駅前には庭園風に木々が植わっています。架線張り済み。

 なかなか趣がある・・駅舎以外は。

04.7.12

  ホームかさ上げ済み。ワンマン運転用のバックミラーを移設するらしく、オレンジの支柱が新たに立てられています。谷川方には2本。現在この区間では1両の列車しか走りません(のでミラーも1つ)が、電化後は2両編成のワンマン運転も想定しているようです。

 ホーム、柵更新。だがホームの石造りのプランターはそのまま。

船町口→久下村
02.12.13

  加古川は北へ去り、支流の篠山川(左写真右手の川)が線路に沿います。この時点での架線柱の設置は、この区間の途中まで。左写真は久下村方から船町口方面に向いて撮影していますが、この奥のほうで柱設置工事が行われており、手前にはまだ建てられていません。

  同じ地点から久下村向きの写真が右。両サイドから木々が覆い、どこへ連れて行かれてしまうのか、と思えてくるような雰囲気です。久下村手前で、黒田庄町から山南町に入ります。

 

03.9.15

  架線は中間で途切れ、そこから久下村駅手前までは、アームだけが設置された状態。うっそうとした林地帯も、柱が立っただけでずいぶん印象が変わります。しかし、架線設置には木々が邪魔になりそうです。

04.7.12

  すべて架線設置。久下村手前で、沿線の竹やぶの伐採?が行なわれていました。西脇市以北には、線路際に樹木が、車体をこすらんばかりに迫るところが幾つかありましたが、架線が張られたことで、これまで以上に注意が必要とされそうです。

20.久下村 (くげむら)
02.12.13

  かつてはそこそこの規模の駅だったと察せられ、対向ホームの跡があります。駅舎側には、引込み線の跡地のような、広い荒地が。近くに大規模なパルプ工場があり、かつては貨物輸送が行われていたのかもしれません。

  しかし今や見る影もなく、駅前はがらんとしており、平日にもかかわらず、駅前の駐輪場には、1台の自転車も置かれていませんでした。駅舎はいたずら防止のためか、窓がすべて板材でふさがれていて、実に寂しい光景でした。

 駅舎

 ホームの様子。左上の白煙は、パルプ工場からのもの。

03.9.15

  架線柱は、線路と旧ホームの間に立ちました。まだ柱だけ。

 旧ホームは、草に覆われて見えなくなっている。

04.7.12

  他の駅と同様、上屋がバス停形ひさしに替わり、ホームも改修。上の写真と比べてぐっと引き締まった感じです。ただし駅舎自体の様子に変化はなし。相変わらずの廃屋状態です。

 ホームは真新しいアスファルト敷きで、柵も整備された。

08.6.16

  荒れた感じの駅前でしたが、しばらく来ないうちにきちんと舗装され、歩道が設けられています。

 駅前もすっきり。

久下村→谷川
02.12.13

  いよいよ最後の区間(架線柱未設置)。もうもうと煙をあげるパルプ工場を後にして、列車は篠山川橋梁にさしかかります。古めかしい民家の間を抜け、その風景のまま福知山線が近づいてきて、終点谷川駅に入ります。

 

03.9.15

  すでに架線柱は設置済み。

04.7.12

  架線設置済み。鉄橋部は、ここまでの橋梁部と同様、橋脚に架線柱を取り付ける格好になっています。

21.谷川 (たにかわ)  【有人】【みどりの窓口】
02.12.13

  福知山線の特急停車駅でもある谷川。福知山線下り列車用の1番ホームに間借りする格好の4番線に、加古川線列車は発着します。福知山線と加古川線は、直接にはつながっておらず、一旦引込み線に入ってスイッチバックしなければ入れない構造です。その引込み線も、めったに使われていない風で、両線は事実上分断されています。電化のさいに、この構造に変化はあるのか、注目です。

  駅前には、「福知山線複線化を」という看板。同様の看板は久下村にもありましたが、船町口以南には、福知山線に触れる看板類は何もありませんでした。「播磨」と「丹波」の間で、取り組みが分かれているのでしょう。

 駅舎

 加古川線用 4番ホーム

 福知山線複線化運動の看板

03.9.15

  谷川駅手前の、福知山線線路との渡り線のところにも柱が立てられました。

1.加古川線ホーム末端部分。 この写真では分かりにくいですが、ホームの先の部分左側に、待避線が設けられています。これは恒久的な設備ではなく、工事用の車両などを退避させるためのものでしょう。(黒田庄以北の区間に離合設備がないため。)

2.福知山線下りホーム先端部(この写真は03年3月撮影)。渡り線が左側に分岐しています。

3.渡り線は加古川線線路に直接にはつながっておらず、左側の引込み線に合流。

4.引込み線(右側の草生した線路)は、この先で行き止まり。スイッチバックで谷川駅方面に入ります。引込み線にもすでに柱が並んでいます。

  もし、電化を機に福知山線から加古川線への乗り入れを実施するなら、渡り線から直接加古川線に合流できるように、線路の配置を変更しなければなりません。しかし、引込み線にも柱が立っているということは、電化後も引込み線をそのまま使うということですから、乗り入れはしない可能性が高いと思われます。

04.7.12

  架線は、駅構内・引込み線・渡り線のすべてに張られました。ただし、上記1で触れている待避線には張られていません。黒田庄の側線が廃止されたので、今後も工事車両などを退避させるために使用されるのかもしれません。

  架線が張られたとはいえ、福知山線とのつながり方は以前と変わらず、一旦スイッチバックしなければならない構造はそのまま。これで、営業列車が相互を行き来する可能性はまずなくなりました。ただし、今後電車の試運転が始まる段になれば、そのための電車はここから出入りすることになるでしょう。

  駅の加古川線ホームでは、かさ上げ工事が行なわれていました。

 上記3と同じところから。渡り線・引込み線は草に埋もれている

 引込み線の終端部。結局、配線に変更はなかった

04.10.31

  加古川線ホーム(4番線)は、車両2両分だけかさ上げされました。福知山線のホームも(おそらく電化の際に)かさ上げされているものと思われますが、それよりさらに20cmほど盛り上がっています。カーポートのような簡素な屋根がもともと設けられていますが、相次ぐ台風襲来の被害か、一部割れていました。

 福知山線1番ホームに「間借り」したような4番ホーム

 

2003年9月14日現在の、各区間ごとの電化進捗状況
(単位:%)

下記データは、トトロさんの提供です。
鉄旅掲示板にお寄せくださったものを、許可を得て転載しました。
この場で御礼申し上げます。

  架線柱 金具 吊架線 架線
谷川−久下村 23 77      
久下村−船町口   16 32   52
船町口−本黒田         100
本黒田−黒田庄 06 28 40   26
黒田庄−日本へそ公園 13 87      
日本へそ公園−比延   100      
比延−新西脇   100      
新西脇−西脇市 36 64      
西脇市−滝   29     71
滝−滝野   82     18
滝野−社町 06 94      
社町−青野ヶ原   10     90
青野ヶ原−河合西   24     76
河合西−粟生   54     46
粟生−小野町 14 65     21
小野町−市場 14 45     41
市場−厄神 27 41     32
厄神−神野 08 46     46
神野−日岡   08   28 64
日岡−加古川 39     09 52

 

 トップ > 西兵庫の鉄道 >JR加古川線 > 電化進捗6