車両−フラワ2000

 

フラワ2000−1フラワ2000−2

 車両解説


フラワ2000-1

  フラワ2000形は、フラワ1985形の老朽化置き換えのため、2000年と2001年に投入された富士重工製の軽快気動車で、現在色の違う2両が在籍しています。現在、基本的にこの2両が毎日交互に運転されています。三木鉄道ミキ300形が開業以来のミキ180形の塗装を踏襲したのに対し、このフラワ2000は大きく塗装を変更し、1号車はピンクとシルバーをベースに加西市の市花であるサルビアを、2号車はパープルとシルバーをベースに宇宙をイメージしたものになっています。

  朝のラッシュ時にはこの2両が連結してあることが多いですが、幌をつけないため運転中の車両間の移動はできません。そのため、2両目にも乗務員が乗車します。

  また車内には整理券発行機、運賃箱といったワンマン設備が装備されています。


フラワ2000-2

  フラワ2000型は富士重工業のLE−DC標準仕様の鋼製車両長18mの軽快気動車で、明智鉄道・信楽高原鉄道・樽見鉄道などに同じタイプの車両が在籍しています。

  運転室はワンマン対応設備を持つ半室構造となっていて、運転士側のみ乗務員扉が設置されています。またフラワ1985形との併結および総括制御が可能になっています。また、フラワ1985形とは違い、車椅子スペースや優先座席が設けてあります。

  1号車はボックスシートを配置したセミクロスシートで、2号車はロングシートの車両。他にも、車内のステップ中段の有無、手すりの有無、車椅子用スロープのタイプ、つり革の数など、細かいところで仕様の違いが見られます。

  * 北条鉄道は、2008年3月末をもって廃止された三木鉄道のミキ300-104を購入。同年12月8日、旧三木駅からトレーラーに乗せられて、夜中に田原駅付近に輸送、北条鉄道のレールの上に降ろされました。(搬入の際の様子は、北条鉄道サイトに紹介されています。)塗装はそのままに、対応工事を施したのち、「フラワ2000-3」として2009年3月から運転を開始しました。(3月29日に試乗会、翌30日から営業運転。)


フラワ2000-1と2000-3


ミキ300-104(三木鉄道時代)

  なお、フラワ2000-3導入と時を同じくして、フラワ1985-1が故障により引退(紀州鉄道に譲渡)したため、北条鉄道の車両はフラワ2000形で統一されることになりました。


フラワ2000 3両とフラワ1985-1が集結
2009年3月8日

 車両スペック

形 式フラワ2000形
製造年2000年【2000−1】2001年【2000−2】
メーカー富士重工
定 員118人(座席57人 立席61人)【2000−1】 120人(座席55人 立席65人)【2000−2】
主要寸法(最大寸法) 18,500mm(長)×3,090mm(巾)×3,990mm(高)
自 重29.7t
側出入口1,000mm[有効幅900mm](巾)×2,100mm(高)  ステップ300mm
台 車FU35BD.BT    固定軸距1,800mm   車輪径762mm
機 関直墳形ディーゼルエンジン1台  出力217kw(295ps)/2100fpm
最高速度80km/h
変速機液体変速機(変・変・直)

 おまけの車両解説 bySTO

◎ フラワ2000-1

  これは登場時かなり衝撃的でしたね、なんせ車両自体が“ピンク”ですから。この車両が登場した当時はJR加古川線が電化される前で加古川線を走っていたキハ40よりも新しいしキレイだし、クオリティーはこっちのほうがいいと思っていたらこの車両にはトイレはなかった(笑)

  また、この車両の特徴であるセミクロスシートですが、評価はさまざま、まず僕のような体格の人(180cm)は窓側の席に座り降りようとたったらかなりの確率で頭を荷物置きにぶつけてしまいます・・・また、北条鉄道の方からは「掃除しにくい」「乗客の顔が見えにくい」「降りるとき、車両の真ん中のクロスシート部分で詰まり、時間がかかる」などといった意見もあるようです。ところがこのシート、通学をする学生にはとてもウケがいいらしいのです。理由は「通路をはさまず向かい合って座れるので話をしやすい」とのこと。

◎ フラワ2000-2

  この車両が初めて営業運転に入ったのは2001年9月1日。そしてその列車に初めて乗車したのがこのSTOです、そんなこともあり思い入れが強い車両です。

  前回の1号車で賛否両論だったセミクロスシートを廃止しロングシートになりました、これはゆったりと座れて快適です。また、定員が2人増えて120名になりました。

  バリアフリーについては細部まで気が払われています。1号車では2段だった乗り降りステップに中段が付き、実質3段となりました。ほかにも乗り降り口あたりに手すりが設置されたほか、車椅子用のスロープが折りたたみ式になっている点が1号車と異なっています。

 

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